痩身エステに行ってみるといろいろなメニューがあって、どの施術を受けたらいいのかと迷ってしまうものです。
そんな中でも痩せる効果が高いと言われている人気メニューの1つとして、ラジオ波と呼ばれる施術が挙げられます。ラジオ波とはいったいどのような施術でどれほどの効果が期待できるのか、痩せる仕組みに加えて注意点についても解説します。
ラジオ波に期待される効果
痩身エステではハンドマッサージによる施術だけでなく、さまざまな機器を駆使した痩身術を行っています。筋肉に電気刺激を与えるEMSや脂肪を超音波で破壊するキャビテーションなどの機器などは、痩身エステでも人気が高いメニューの例です。
そうした機器の1つに使われているラジオ波は電磁波の一種で、テレビ放送やラジオ放送にも同じ種類の電磁波が利用されています。このラジオ波を人体に流すことで生じる変化を痩身術に利用する方法が考案され、痩身エステの人気メニューとなっているのです。
ラジオ波は部分痩せに効果的
痩身エステでラジオ波の施術を受ける際には、太腿やお腹周りなど痩せたい部分だけラジオ波を流してもらうことができます。脂肪を落としたくない部分はそのままに、余計な脂肪がついている部分だけ狙い撃ちにするような部分痩せは痩身エステの得意とするところです。
運動によるダイエットで部分痩せを試してみてもよほど上手にやらないと効果が実感できませんが、ラジオ波を受けた人の中には初回から効果が出たという人も少なくありません。
ラジオ波はセルライトの除去も得意
脂肪の代謝が悪くなると太腿やお尻など皮下脂肪の溜まりやすいところに脂肪細胞が増え過ぎてしまい、セルライトと呼ばれるブロック状の固まりができてしまいます。
食事制限や運動など普通のダイエットでなかなか落ちないセルライトは、美容に敏感な女性にとって厄介な存在です。痩身エステで実施するラジオ波は頑固なセルライトの除去を得意としており、他の施術より効果的に解消できる可能性があります。
冷え体質を改善させて代謝アップ
ラジオ波は後述するように脂肪に直接働きかけて分解を促す一方で、体を温める効果も発揮します。痩身エステでラジオ波の施術を受けると体が芯から温まり、日頃から冷え性に悩まされていた人でも血行が改善されてくるのです。
冷え体質が改善されてくると滞りがちだった代謝がアップして余分な脂肪が排出されやすくなり、ダイエットにつながる効果が得られます。
ラジオ波が脂肪燃焼を促す仕組み
周波数帯によって多くの種類があるり電磁波の中でも、波長が最も短いガンマ線と次に短いX線は放射線に数えられます。紫外線から可視光線・赤外線へと進むにつれて波長が長くなり、電波やマイクロ波はそれらの光線よりさらに波長が長い電磁波です。
ラジオ波は周波数が30~300MHzの電磁波に相当し、AMラジオやFMラジオの放送にも使われたことが名前の由来となりました。この周波数帯のラジオ波が体に流れると、体の内部で細胞を構成する分子が振動してジュール熱と呼ばれる熱が生じます。この発熱作用によって血行や代謝がアップし、脂肪燃焼が促されるというわけです。
電子レンジと同じ原理を痩身に応用
痩身エステでラジオ波の施術に使われるマシンは、電子レンジと同じ原理を利用して体の深部を温める仕組みです。電子レンジの場合はラジオ波よりも波長が短いマイクロ波を照射し、食品に含まれる水を振動させて熱を発生させています。痩身エステの施術に使われるラジオ波はマイクロ波より波長が長いので、人体に流しても危険はありません。
ラジオ波は脂肪の分解も促進
痩身エステで使われているさまざまな機器の中でも、ラジオ波と似たような効果を発揮するのがキャビテーションの機械です。ラジオ波は電磁波の一種ですが、キャビテーションは超音波を使うという点で異なります。
キャビテーションが脂肪を分解させる作用を発揮するのと比べ、ラジオ波は脂肪そのものを分解させるわけではありません。とは言えラジオ波には脂肪に熱を加えて分解されやすいように柔らかくする作用も期待できるせいか、「ラジオ波が脂肪を溶かす」という表現を使っている人もいます。
他の機器との組み合わせで相乗効果
実際に多くの痩身エステではラジオ波とキャビテーションやEMSといった他の機器とを組み合わせ、相乗効果を高める施術がよく行われています。
特にキャビテーションとの相性は抜群で、事前にラジオ波で体を温めてからキャビテーションを実施している例も少なくありません。それぞれの機器が互いに弱点を補う合う形で作用すると脂肪が排出されやすくなり、ダイエット効果やセルライトの除去効果が高まるのです。
▼キャビテーションとは?こちらで詳しく書いています。
キャビテーションの効果とその仕組み!痩身エステで人気が高い施術メニュー
ラジオ波で代謝が高まると痩せる理由
ラジオ波は脂肪そのものを温めて柔らかくする効果以上に、代謝を上げて脂肪を燃焼しやすくする効果の方が大きいと言えます。ラジオ波の作用で体が温まると体全体の代謝がアップし、血行やリンパの流れも促進されていきます。
代謝が低く冷え体質の人はどうしても脂肪が溜まりやすく、肥満に傾きがちの傾向も見られるものです。そのような体質の人でも痩身エステで定期的にラジオ波の施術を受けていれば、冷え性が改善されて太りにくい体質に変わる可能性もあります。
体温が上がると代謝がアップする仕組み
食物から摂取した栄養素はエネルギー代謝のメカニズムに組み込まれ、体じゅうの細胞が活動するのに必要なエネルギーに変えられています。
そうした代謝は体温が高いほど活発になる傾向があって、低体温の人は代謝が低いためエネルギー利用率も高くありません。体温が高い人はそれだけ多くのエネルギーを使って体温を上げている証拠で、エネルギー代謝も常に高いレベルを維持しています。
基礎代謝が上がれば太りにくい体質に
運動をせず安静にしているときでも、人間の体では心臓を動かしたり呼吸をしたりすることで絶えずエネルギーが消費されているものです。こうした安静時にも消費されるエネルギーのことを基礎代謝と言いますが、基礎代謝は体温が1℃上がると12%アップします。
ラジオ波の施術を受けて体が温まってくると深部体温が上昇し、基礎代謝も上がってエネルギー消費量も増加します。そうなると余分な脂肪もたまりにくくなり、太りにくい体質へと改善されていくのです。
運動をしなくても運動と同等の効果
以上のような効果は運動を行うことによっても得られますが、中にはいろいろな事情で運動を控えなければならない人もいます。そういった人でも痩身エステでラジオ波の施術を定期的に受けることで、運動したのと同等の効果を得ることは十分に可能です。
ラジオ波と運動を併用すれば脂肪燃焼効果をさらにアップできますが、ラジオ波単体でもある程度は運動不足をカバーするだけの意義があります。
痩身エステで使われるラジオ波マシンの特徴
最近は家庭用のキャビテーション機器やEMSマシンなどにもラジオ波機能が搭載される例が増えてきています。そういった機器を購入すれば、痩身エステに行かなくても自力で同様の効果が得られるものと思いがちです。
実際には家庭用の美容家電と痩身エステで使われている業務用マシンには性能の面でかなりの差があるため、同じようなわけにはいきません。以下に家庭用とは異なる業務用ラジオ波マシンの特徴を紹介します。
ラジオ波マシンの種類とそれぞれの特徴
ラジオ波マシンにもいろいろな種類がありますが、それらはラジオ波を発生させる方式の違いによって2種類に大きく分けられます。このうちラジオ波を流すための電極を2つ備えているのがバイポーラ式で、同様の方式でも電極を2つから3つに増やしたのがトライポーラ式です。
どちらの方式でも電極から流されるラジオ波は、皮膚の表面に近い領域にしか届きません。これに対して体の深部にまでラジオ波を届かせて温める作用を持つのが、モノポーラ式と呼ばれるもう1つの方式です。
痩身エステのラジオ波マシンはモノポーラー式が主流
家庭用として売られているラジオ波機器は、価格の違いはあっても大半がバイポーラ式です。美顔器に多いこの方式だと肌への効果はある程度期待できますが、皮膚よりも深い層にある脂肪の燃焼を促すような効果は決して高くありません。
痩身エステで使われる業務用マシンはモノポーラー式が主流だけに、脂肪層にもラジオ波を行き渡らせることができます。モノポーラー式は施術を行う部位に電極を押し当て、体の反対側に位置する部位に対極板を置いてラジオ波を流す仕組みです。これに対してバイポーラ式は対極板を設置しない方式のため、電極を押し当てた部位に近い表面にしかラジオ波が届かないのです。
インディバとサーモシェイプ
ラジオ波マシンの効果は以上のような方式の違いだけでなく、周波数や出力の強さによっても左右されます。家庭用のラジオ波機器は出力が弱いのと比べ、痩身エステで使うラジオ波マシンは全般に高出力です。
そうした業務用マシンにもいろいろと種類があって、現在使われているのはインディバとサーモシェイプの2種類が中心です。古くから使われていたインディバはラジオ波周波数が0.449MHzで出力は低めですが、この周波数域は脂肪を温める力が最も高いと言われています。
サーモシェイプは比較的新しいタイプのラジオ波マシンで、周波数はインディバの約100倍に相当する40.68MHzです。周波数が高いほどラジオ波が深い領域まで届くため、サーモシェイプは脂肪層の厚い部位に対するアプローチに適しています。
ラジオ波に関する注意点
ラジオ波は痩身エステで受けられるメニューの中でも強力な効果を発揮する機械を使う施術だけに、いろいろと注意点もあります。体質やその日の体調によってはラジオ波による施術が受けられない場合もありますので、痩身エステを訪れた際には施術前の確認が必要です。
ラジオ波は電磁波の中でもマイクロ波などと違って安全性が高いとは言え、施術を受けたことで体調に何らかの変化が表れる可能性もゼロではありません。以下に挙げる注意点を頭に入れた上で痩身エステを利用すれば、安心してラジオ波の施術が受けられます。
ラジオ波の施術が受けられない可能性のある人
どの痩身エステでもほぼ例外なしに、妊娠中や授乳中の女性はラジオ波による施術は受けられません。心臓ペースメーカーを使用していたり身体に金属類が入っていたりする人も、ラジオ波の施術はできないのが普通です。
この他にラジオ波が受けられない病気の種類はサロンによって異なりますので、心配な人は施術を受ける前に相談してみるといいでしょう。以上の条件に当てはまらない人でも当日に飲酒していたり体調が悪かったりする場合は、日を改めてラジオ波による施術を受けるのが無難です。
ラジオ波で考えられる副作用
ラジオ波の施術を受けることで重篤な副作用が生じるとは考えにくいとは言え、人によっては何らかの影響が出る可能性があります。ラジオ波の施術後に体のだるさを感じるような場合は、代謝が活性化することで好転反応が起きていることが考えられます。
特に冷え性の体質で血行が悪かった人は溜まっていた老廃物を排出しようとする作用が一時的に強まり、倦怠感の症状につながりやすいのです。この他にラジオ波マシンで使われている金属に反応してアレルギー症状が出る可能性がありますので、金属アレルギー体質の人はこの点にも注意が必要です。
信頼できる痩身エステを選ぶ
痩身エステで使われるラジオ波マシンは高出力だけに、取り扱いに高度な技術を要する点が家庭用との最大の違いです。
施術を行う人の技術が不足していると、軽いやけどの症状や内出血などが生じる可能性もあります。実績が豊富で信頼できる痩身エステを選べばスタッフの技術力も確かなため、安心してラジオ波の施術に身を任せることができます。